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2026.07.08

シンポジウム「チェンジ、今 ― 原発から自然エネルギーへ」開催

シンポジウム「チェンジ、今 ― 原発から自然エネルギーへ」が実行委員会の皆さんの主催で開催されました。逢坂誠二さんとともに最新のエネルギー事情について語りました。

◎ 世界は再エネへ、日本はどこへ向かうのか

気候危機とホルムズ危機が同時に押し寄せるいま、化石燃料と原発への回帰は時代に逆行していないか――。この問いを出発点に、シンポジウム「チェンジ、今」を開催しました。分散型・地域共生型エネルギーがひらく「一石三鳥」の未来を、数字と事実で語り合う場となりました。

◎ 気候危機は、「目の前」に

国連は「地球温暖化の時代は終わり、地球沸騰化の時代が来た」と警告しています。2026年6月の欧州では記録的熱波が発生し、1億5,000万人以上が影響下に置かれ、スペインでは熱波で約212人が亡くなりました。ドイツでは観測史上最高の41.3度を記録。スイスやフランスでは、冷却水の水温上昇で原発が出力を絞り、停止する事態も起きました。原発はむしろ気候危機に弱く、太陽光は猛暑の昼こそ最もよく発電します。「猛暑×停電」は命を奪う複合災害であり、エネルギーの選択がいま問われています。

◎ 時代に逆行する日本の現状

世界が脱炭素へ舵を切るなか、日本のエネルギー自給率はわずか13.3%と主要国で最低水準。9割近くを輸入化石燃料に依存しています。電源に占める再エネの割合は22.9%で、世界平均(約30%)を下回ります。一方で第7次エネルギー基本計画(2025年2月)は原発を「最大限活用」し新増設まで容認するなど、原発回帰の動きが進んでいます。世界が脱炭素へ進むなか、日本は逆走している――これが現状認識の出発点です。

◎ 「負のナラティブ」を超えて

国内では「メガソーラーの乱開発」問題から、再エネに対する負のナラティブが語られがちです。ISEPの調査によれば、地域トラブルの主因は自然災害(127件)や景観(100件)であり、大規模開発ほど問題が多いことを示しています。裏を返せば、適地選定によって防げるということです。太陽光は「リスク」ではなく、安全・強靭・豊かな日本を守るエンジンになり得ます。世界の再エネ新規導入容量は2024年に585GW、22年連続で過去最高を更新し、新規電源の92.5%が再生可能エネルギーでした。再エネはもはや「高くて頼りない理想」ではなく、安く速く増える主力電源です。

◎ 分散型・地域共生型という解

シンポジウムでは、日本の豊かな可能性を具体的に示しました。農地の上で農業と発電を両立するソーラーシェアリング(小田原かなごてファーム、さがみはらベリーガーデンなど全国累計6,137件)は、約42万haの耕作放棄地を再生し、食とエネルギーを同時に自給します。ドイツで100万台を超えたバルコニー発電に学び、日本の「伸びしろ」である屋根・カーポート・壁面などの身近な場所を活かすことが鍵です。さらに、蓄電池のコストは2010年から約93%下がり($1,474→$108)、「昼つくって夜使う」時代が到来。再エネはすでに「安定電源」になりました。補足として、温泉と共存するクローズドループ次世代地熱(世界第3位・約2,340万kW)や、五島列島の浮体式洋上風力(国内初の商用規模)など、日本ならではの解も紹介。

◎ 一石三鳥の選択を、次世代へ

「太陽光+蓄電池」が、災害に強く(能登半島地震の災害関連死は456人)、有事のエネルギー安全保障を高め、脱炭素にも貢献します。災害対応・安全保障・脱炭素の「一石三鳥」を実現できるからこそ、災害大国・日本こそ積極的に再エネシフトを進めるべきです。2018年に野党共同で提出した「原発ゼロ基本法案」の理念を、いま実現するときです。原発回帰でも化石燃料依存でもなく、分散型・地域共生の再エネへ。原発ゼロは、未来への希望です。

◎ 参加者アンケートより ― 満足度100%、会場は満席

当日は満席の盛況となり、逢坂誠二氏による原発・核燃料サイクルの実情、山崎による自然エネルギーの最前線という、補い合う二本立ての講演に多くの反響が寄せられました。「再エネの将来性・可能性をよく理解できた」「原発の問題点と再エネ化の両方を知る良い会だった」「逢坂氏の原発の実情、山崎氏のバルコニー発電の話で知識がアップデートされた」「希望が持てた」といった声が数多く寄せられました。「皆さんが再生可能エネルギーを語る人になる」という呼びかけへの共感も目立ちました。

一方で、「YouTubeで公開してほしい」「もっと広い会場で」「火力・LNG新設の問題にも触れてほしい」「立場の異なる人・賛成派の意見も聞きたい」「若い世代にこそ知ってほしい」といった建設的なご意見・ご要望もいただきました。次回以降の運営に活かしてまいります。

◎ シリーズ開催のお知らせ

「チェンジ、今」は、多彩なゲストをお招きし、シリーズで開催します。次回は10月を予定。一人ひとりの対話と行動が、エネルギーの未来と地域の希望をつくります。ぜひご参加ください。