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2020.03.11

東日本大震災から9年目の3月11日を迎えて

本日で、2011年3月11日の東日本大震災、東京電力福島第一原発事故から9年を迎えることになりました。これまでに確認された死者と行方不明者は1万8428人、また避難生活などで亡くなった「震災関連死」は3700人以上で、「関連死」を含めた死者と行方不明者は、2万2000人を超えています。かけがえのない尊い命を落とされた皆さまに心より哀悼の意を表しますと共に、未だ避難生活、生活再建途上におられる皆さまにお見舞いを申し上げます。

昨日は、東日本大震災復興特別委員会が開催され、質問に立たせて頂きました。質問の冒頭述べさせて頂きましたが、時間がたてば自動的に被災者の皆さんに元の暮らしが戻るわけではありません。被災者の皆さんの真の生活再建のためには、押しつけではない、お一人お一人の思いに沿った、支援と励ましが不可欠です。

質問で取り上げてきました原発事故からの自主避難者の問題、未だに生活の基盤となる住まいを見つけることができないまま、国家公務員宿舎からの退去を迫られている方々がいらっしゃいます。昨年の3月でセイフティーネットと呼ばれる賃貸借契約も打ち切られ、現在は不法占拠状態、損害金として通常家賃の2倍の額が請求されています。残された41世帯の皆さまには、これまで新しい住まいを見つけることができなかった理由があります。仕事やお子様の学校の問題、健康の問題、経済的な貧困で引っ越しができない、公営住宅に入居したいが条件が合わないなど、本人ではどうにもならない状況がほとんどです。何の落ち度もない被災者を切り捨てようとする国、復興庁には復興を語る資格はありません。

東日本大震災復興特別委員会の質疑の様子はこちらからご覧頂けます。

真の復興にはビジョンが必要です。まちづくり、生業、暮らしにビジョンと夢がなければなりません。さらなる人口減少が問題となる被災地、これまでのまちづくり、地域づくりの発想を超えた取り組みが必要です。9年前の4月22日に衆議院で可決された「東日本大震災に関する決議案」に以下のようにうたいました。

「千年に一度と言われる本震災を教訓として、二度と同様な被害を被ることがないよう、これまで以上に自然災害に強くかつ国民が安心して持続可能な豊かな暮らしを享受できる国にすることはもとより、こうした自然の脅威に立ち向かい、自然と共生する国づくりが世界の模範となるように、国民と一体となって復興に取り組むものとする。 」

原点に立ち戻って東日本大震災からの真の復興、東京電力福島第一原発事故の収束に全力を尽くします。

「東日本大震災に関する決議」(第177回国会、決議第3号、2011年4月22日可決)についての起案の経緯