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2021.01.18

「コロナ国会」はじまる。国難と向き合う政治を実践

43日の休会期間を経て、1月18日、ようやく通常国会が開会されました。新型コロナウイルス感染の拡大、必要な医療を受けることができなくなるという医療崩壊も一部地域で発生するなど、緊急事態下での国会開会となりました。

 11都府県を対象に緊急事態宣言が発出されていますが、人の動きは充分に抑制できず、感染の収束の兆しはなかなか見いだせない。感染者の7割が感染経路不明、30歳以下の若い世代の感染者が半数を占め、その多くが無症状であるとの分析もあり、これまでのクラスターを追跡する手法は成り立たない状況です。

 また、英国で広がっている変異種に、英国への渡航歴がない人が感染したとの事例が報告されるなど、感染の実態は刻一刻変化し、深刻化していると言えます。

菅総理大臣の施政方針演説

 施政方針演説で、菅総理は新型コロナ感染に対して「爆発的な感染は絶対に防ぎ、国民の命と健康を守り抜く」「緊急事態宣言を発出しました。効果的な対象に徹底的な対策を行っております」「若者の外出や飲食により感染を広げている現実がある」などと説明していましたが、これまでの対応に対する評価や反省、第三波の大きな感染爆発を招いた原因などについてはいっさい言及することなく、緊急事態宣言時に国民にお願いした、飲食店の営業時間の短縮、テレワークの推進などを繰り返すのみでした。これではとても感染を抑え込むことはできません。続く国会で科学的なエビデンスに基づく対策への方向転換を求めて参ります。

感染を広げる無症状感染者を見つけるために

菅総理は、若者について無症状の感染が広がっていると言及しながら、PCR検査の実施についてはいっさい言及することはありませんでした。市中感染が広がり、無症状感染者が感染を拡大させている現状では、PCR検査の徹底的な実施により、感染者の特定、隔離、医療的ケアに繋げる施策をとらなければなりません。

現在、PCR検査については1日12万件の実施能力があるとされていますが、検査数はこれまでの最大で一日7.5万件程度、日によってもばらつきも大きく1月1日から11日までの平均では一日4.4万件となっています。未だにPCR検査実施数は大変少ない。無症状感染者を見つけるために広く社会的検査の実施を求めます

「罰則」でコロナと闘うことはできない

総理は「新型インフルエンザ特別措置法を改正し、罰則や支援に関して規定し、飲食店の時間短縮の実効性を高める」としています。

営業時間の短縮については、経営者の皆さんから悲鳴が上がっています。協力したくても支援が十分ではなく、お店が潰れてしまうという、現場の声を無視して、罰則の強化などあり得ません。国民と政府の間に信頼関係がなければ、コロナと闘うことはできません。

「東京オリンピック・パラリンピック」のゆくえ

総理は、夏の東京オリンピック・パラリンピックの開催について「感染対策を万全なものとし、世界中に希望と勇気をお届けできる大会を実現するとの決意の下、準備を進めていく」と訴えました。

菅総理は、世界中がコロナとの厳しい闘いのさなかにあることをどのように理解しているのか、選手団だけでも一万人を超える外国からのお客様をどのように受け入れ、健康と安全を確保するのか。現時点でも医療崩壊、保健所の危機的状況などが問題となっている中で、多くの海外からのお客様を迎え入れることは至難の業、さらなる感染爆発のリスクを抱えることになるのではないか。

具体的な対応策を徹底的に議論しなければなりません。