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2022.03.11

原発事故は終わっていない、11年目の3.11

11年目の3.11を原発事故被災者の皆さんと迎えることになりました。政府の追悼式が行われない代わり、子ども被災者支援議連の総会を開催、黙とうを捧げさせていただきました。

あの悲惨な東日本大震災、東京電力福島第一原発事故から11年、未だにその被災の中にある方が、6万に7万人といる事実。政府は3.8万人と発表していますがその裏に未だ未だ多くの方が苦しんでいるとのお話しをお聞きしました。

原発事故により突如、避難生活を強いられてから、11年住まいが見つからず、避難生活を余儀なくされている区域外避難者の皆さま、国家公務員宿舎からの退去を求められ、損害金という名目で2倍の家賃請求を受けています。国会の特別委員会などで何度の取り上げ国による救済を求めてきましたが、国そして福島県は相談対応のような形だけの対応のみ住居の確保に手をさしのべようとしていません。

原子力発電所の事故は人災、全く落ち度のない避難者の皆さまはすべて元通りの生活を送る権利があります。国内避難民として国際法でも住まいの権利が認められている。これまで国そして福島県に訴えてきた皆さんですが、どうにもならず、とうとう裁判を起こすことになりました。助けることができず、ここまで追い込んでしまったことに申し訳ない思いで一杯です。

こうした理不尽が11年経つ今も続いていることを知っていただきたい。事故炉の廃炉作業もまだ始まったばかり、これから多くの困難が予想されます。原発事故は決して過去のものではありません。

ロシアによるウクライナ侵略、原子力発電所への攻撃、占拠が大問題になっています。チェルノブイリ原発の電源が落ちてしまっているとの報道も。二度と世界のどこにあっても原発事故を起こしてはいけない、核兵器の使用は絶対に許さない、それが日本から発信すべき唯一そして一番大事なメッセージではないでしょうか。そのためには原発依存からの一日も早い脱却、核廃絶が必須、日本はいまこそ、その先頭に立たなければなりません。