民主党代表選挙を終えて、野田総理に望む
本日行われた民主党代表選挙において、苦渋の選択として白票を投じたことをご報告します。これまで民主党の一員として野田総理、野田政権を支え活動してきましたが、大切な場面で成果が出せていない。野田政権を批判することは自己批判であることも認めた上で、あえて以下、白票を投じた思いを述べます。
東日本大震災、福島第一原子力発電所事故への対応
「福島の再生なくして、日本の再生ない」と復興の重要性を訴えてきた野田政権であるが、本日の野田さんの演説には一言も東日本大震災、福島第1原子力発電所事故に関する言及がありませんでした。被災地の現状をどのように把握しているのか。長期化する避難生活、住民の皆さんのストレスは限界に達している。狭い仮設住宅で暮らす子どもたち。自宅の勉強部屋も確保できない。除染作業もその進捗は極めて遅い。汚染土壌の仮置き場、中間処理施設、最終処分場の設置のめどもなかなかたたない。森林の除染の方針も明確になっていない。除染作業を加速化させる施策を徹底的に講ずる必要があります。高濃度に汚染された地で過ごさざるを得ない人々、子どもたちをどう守るのか。健康被害が出てからでは手遅れ。野田政権の対応は不十分であるといわざるを得ない。
土木工事中心で計画される復興計画、住民の皆さんの雇用の確保、生活再建はいまだ道筋が見えない。さまざま支援の要請が上がっているのに十分に対応がとられていないのが実態。復興庁の創設。組織は作ったが被災者の方々が望むワンストップのサービスは実現できていない。各省庁縦割りの対応は変わらず、復興事業の質も上がっていない。予算の無駄づかいも指摘されている。
日本の故郷ともいえる東北の地を再生する。過疎化に苦しんでいた震災前に戻すのではなく、自然との共生の豊かな暮らしがあり、人々が行き交い賑わう東北をどう創るのか。今まさに地元を徹底的にバックアップする体制で復興事業を再構築する必要があります。問題山積の震災復興、原発事故への対応、具体的に今後、どのように進めてゆくのか方針が明確でないと支持できません。
エネルギー問題への対応
福島第1原子力発電所事故が提起した問題をどうとらえているのか。原子力発電事業がはらんでいるリスク、ひとたび事故が起きればその被害は人々の命、健康を脅かし、ふるさとを奪い、暮らしを破壊する。その影響は広範かつ長期間続く。原発事故は収束には程遠く被災地福島はまだ緊急事態にある。廃炉に向けての方針も定まらず、処理には40年、50年といわれる歳月がかかる。その間も、放射性物質の拡散は続く。こうした原子力事故の実態を踏まえれば、国内国外を問わず原子力発電に頼る社会はあり得ない。経済的な理由による運転継続はこの原子力発電の問題については採りえない選択肢であると認識すべきです。原子力発電所には他にも、使用済み核燃料の処理の問題、原子力発電所で働く方々の健康問題、立地地域の原子力依存等、これまでの原子力政策が未解決のまま棚上げしてきた課題がさまざまある。
原発を含むエネルギーの問題は、私たちの社会、暮らしを見直しす大きな転機であり、パラダイムシフトの問題。いまこそ日本社会の在り方についてビジョンを示し新たな日本の創造を目指さなければならない。その第一歩として年限を明記した原発ゼロの宣言がどうしても必要。明確な目標のないまま、問題を先送り、これまでの流れのままなし崩し的な政策を展開していれば日本再生のチャンスを逃すことにつながります。野田さんの原発ゼロ社会にかける思いは、これまでの一連の発言、決定から私には明確に伝わってきません。
日本をどこに導こうとしているのか、目指す日本の姿が見えない
いま、時代の大きな転換期にあって、日本のあるべき姿が定まっていない。一つ一つの施策を貫く基本理念を示してもらいたい。日本が経済大国を目指し進んできた戦後、米国に次ぐ経済大国にまで登りつめた日本ははたして真に豊かな国になったのか。いま、中国や韓国に経済分野で追い抜かれた行き詰った日本をどのように再起させるのか。経済成長のみを目標に突き進む路線をこれからも取り続けるのか。国内の人口減少が進む中、経済規模を維持するために海外の市場を目指す経済戦略。資源やエネルギーの制約のなか今のままのモノによる経済成長を続けることは不可能ではないか。今後は持続可能な定常型の成熟社会を目指す必要があるのではないか。野田さんが理想とする日本はどういう国か。
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