第196回国会報告、いま、日本の民主主義の危機、国会の存在が問われる
2018年7月22日、182日間の第196回国会が閉会しました。昨年10月に結党した立憲民主党にとって初めての通常国会、多数をとる自公政権に対峙して、国民のいのち、暮らし、そして日本の未来を守るために闘いました。以下、その様子をご報告いたします。
本国会は森友学園、加計学園の問題に始まり、カジノ法案、参議院の定数増を決める公職選挙法の改正まで、国民無視の法案のオンパレード、自民党、公明党はこれらを多数で押し切る民主主義をないがしろにする国会運営に終始しました。総理のお友達への便宜供与に端を発し、総理の意向を官僚が忖度、国会で嘘をつく、データを隠蔽改ざんするなど、民主主義の根幹を揺るがすような事態が常態化、立憲民主党は国会の行政監視機能の重要性を訴えてこうした安倍政権と対峙しました。
安倍政権が重要案件とする法案は、国民の犠牲の上に一部の大企業や米国企業の利益を優先しようとするものがほとんどでした。働き方改革法案では、裁量労働制の拡充(立憲民主党が根拠データの誤りを指摘、実現はならず)、高度プロフェッショナル制度の導入など、大企業の経営者の要望に基づくもので、過労死につながる危険を訴える働く者の声は無視。TPP11では米国が抜けてしまったために変質したはずのTPP11の成立に固執、日本国内の農業生産への影響など適正に評価しないまま関連法案を強行。カジノ法案では、ギャンブル依存症の拡大への懸念の声を無視、西日本豪雨災害対策を後回しにカジノ法案の審議、採決を強行。
立憲民主党はこうした国民無視、国会を軽視した安部政権に対して国会のあらゆる場面で対抗してきましたが、最後は数の力で押し切られてしまう国会でした。そんな中でも立憲民主党を中心に野党の連携が一定の形で力を発揮、今後の国会運営の形も見えてきたと言えます。
私、山崎誠は経済産業委員会、内閣委員会、環境委員会の3つの常任委員会に所属、特別委員会では東日本大震災復興特別委員会の野党筆頭理事として、自民党理事との委員会運営に関わる交渉をリードしました。委員会、本会議で合計9時間16分の質疑に立ちました。(主な質疑のテーマは別表の通り)
経済産業委員会では、安倍政権のエネルギー政策の問題点を厳しく追及しました。世界が東電福島第一原発事故を契機に原発依存からの脱却を進めているにもかかわらず、依然として原発利権に引きずられ原発再稼働を進めようとする安倍政権、安全神話が崩れ経済性も失われている原発の問題点を指摘し続けました。
また、日本の産業再生については、爆発的な進化を遂げるテクノロジーを捕らえる世界最先端の技術やアイディアをベースにした起業の支援の必要性等を指摘。行政が産業をリードする時代は終わりを告げている。行政は規制緩和を徹底し、新しい技術やアイディアの開発、実証を助ける環境整備に徹する。新たな時代にふさわしい産業振興のあり方を提案しました。
内閣委員会では、大いに問題のあるTPP11関連法案、PFI法の一部を改正する法律、いわゆるカジノ法案に関する質疑に立ちました。TPP11に関しては本会議の討論でその問題点を指摘。TPP 11はグローバル企業に一方的に有利な環境を提供するもので、グローバル企業への便宜供与。日本国内の農業や畜産酪農に対しては壊滅的な打撃を与える可能性も高い。また、食の安全に対する規制緩和など国民の命や健康への危険も拡大。公共事業への外国企業の参加を広げるなど、疲弊する地方再生に逆行するような規定も含まれていると訴えました。
カジノ法案については、元々ギャンブル依存症に苦しむ人の数が多い日本にあって(日本の成人のギャンブル依存症の有病率は3.6%)民営カジノの解禁は、ギャンブル依存症のさらなる拡大につながる、カジノで利益を得るのは日本進出を目指す外資系カジノ事業者のみという実態、そもそも日本には魅力的な自然や文化といった観光資源に恵まれていて外国人観光客の集客のためにカジノは不要と主張、カジノ法案に強く反対しました。
今国会では問題のある法案が成立してしまいましたが、私たち立憲民主党は粘り強く、安倍政権を追及、国民のいのちと生活を守るべく、法律の執行過程について厳しくチェックしていきます。
カレンダー
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
---|---|---|---|---|---|---|
« 1月 | ||||||
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | ||
6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 |
20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 |
27 | 28 | 29 | 30 | 31 |
アーカイブ
- 2020年1月
- 2019年12月
- 2019年11月
- 2019年10月
- 2019年9月
- 2019年8月
- 2019年7月
- 2019年6月
- 2019年5月
- 2018年9月
- 2018年8月
- 2018年7月
- 2017年10月
- 2015年7月
- 2013年8月
- 2013年5月
- 2013年1月
- 2012年12月
- 2012年11月
- 2012年10月
- 2012年9月
- 2012年8月
- 2012年6月
- 2012年5月
- 2012年4月
- 2012年3月
- 2012年2月
- 2012年1月
- 2011年12月
- 2011年11月
- 2011年10月
- 2011年9月
- 2011年7月
- 2011年6月
- 2011年5月
- 2011年4月
- 2011年3月
- 2011年2月
- 2011年1月
- 2010年11月
- 2010年5月
- 2010年3月
- 2010年2月
- 2009年11月