第17回 公共福祉研究会・東京 「東日本大震災の課題、日本のシステムを変えるには」
稲垣久和先生のご指導で開催されている公共福祉研究会に参加、プレゼンテーションをさせていただきました。東日本大震災で国、県、市町村、そしてNPOなどの中間集団、市民はどのように動いたのか。中央政府と地域政府、集権と分権という切り口で議論しました。
地域が自律して活動する領域主権の考え方をベースにそれを国や県がフォローする「補完性原理」が日本の災害対策の基本をなしている。しかし、東日本大震災では被災市町村が機能を失ってしまった。そういう状況の中で県や国のフォローに問題があったのではないか。災害廃棄物の広域処理の問題、成功事例としての遠野市による後方支援の取組、復興計画策定における国交省主導の問題点、復興庁のありかた、など問題提起をさせていただき議論しました。復興庁のあり方では稲垣先生からも地域が主体となる復興推進の提案が有り、まさに私のアイディアと同じ、方向性は間違いないとの確信を持つことができました。いまこそ、真の地域主権改革を進め、日本のかたちを変えるときと考えます。
NPOの研究者である先生からは、NPOをもっと国の仕組みとして取り入れるべきとの提案がありました。行政と民間とNPOがつねに連係することで新しい公共サービスの提案ができる。災害時に限らず、現場に根ざした活動を展開するNPOの視点はとても重要、NPOがもっと発展して、それぞれの地域で特徴のある活動を展開する団体がいろいろな領域で立ち上がっていくことで新しい視野が開ける。日本の新しい力になる。
正しい政策をどうやったら主流化できるのか。当たり前のことができない、決められない政治をどう変えるか。哲学や倫理をベースに価値観や理念をもっと語らなければならない。大衆化、職業化された日本政治の課題と考えます。
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