100年のために、いま話したい
国民にウケるように語り、ポーズを決める政治家。
語ったはいいけれど、実際には何もしない政治家。
そんな政治家に対する不信感がいま募っています。
わたしも国の政に携わる人間として襟を正す日々。
かといって、険しい顔で拳を握る、よく見るあの姿は、それもまた、ただのパフォーマンスでしかありません。わたしはそんな見せかけの真面目さではなく、むしろ、どんなときも笑みを絶やさず実直に働きたい。だって、幸せは笑う門にこそやってくるから。
この自転車。学生時代には日本全国、海外も共に走ったわたしの盟友です。自分の思いと姿勢をお伝えするものを改めて作るにあたり、この自転車と撮影しながら、愛車で旅した山や海、森や田畑、街角の風景を、あのときのままの空気感で思い出すことができました。ナラ枯れの会津。名古屋COP10。山口上関、福井もんじゅなどの原発施設。そして、東日本の被災地。国会で情報を得るだけでは現地で起こっている事実を知ることはできません。なぜなら、本当の意味で「知る」ためには、自らの肌身で感じることが、絶対に欠かせないから。
聞こえるところまで赴く。
それが、わたしの仕事。
東日本大震災、福島第一原発の事故による放射能汚染。2011年、わたしたちの身に起こったこれらの出来事は、わたしにいま一度、自分の暮らしかた、生きかたを考えさせるものでした。脱原発、自然エネルギーへのシフト。里山里海の保全。幸福感や個性を尊重する社会。ローカライゼーション。わたしたち大人の世代が損ねてしまった豊かさをとりもどすための手段も、まだ数々あるのです。日本だけにしかないこの風景、この文化、この心、愛すべき日本の魅力を、こどもや孫、さらに先の世代へと、ちゃんと渡したい。もう失わない。
日本をはじめ、世界中がいま、転換期を迎えています。「経済成長=豊か」という価値への疑問。自然との共生。国や世界から自立する地域・コミュニティ。世界規模でつづく災害や貧困への能動的なアクション。勝手な解釈で描かれる「国民の総意」ではなく、日々の暮らしのなかにある本当の「市民の思い」を反映できる政治のありかた。すべての課題において、これまでの考えかたと手法から、次の時代を生きるためのありかたへ、シフトする必要があります。
いまできるなら、いまシフトする。
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