中国電力本社へ、上関原子力発電所建設計画の中止を求める申し入れに同行。政府の方針決定をもっと明確に
福島原発の事故を受けて止まっている上関原発計画について、中国電力から計画を中止しない旨の発表がありました。建設のために許可された公有水面埋立免許(山口県)についても10月6日に現在の免許が切れる。延長の申請をするのか。政府の方針として、原発の新設、増設は行わない方針が確認されているはず、当然、まだ原子炉の設置許可も下りていない上関原発計画については中止、白紙撤回のはずですが、中国電力は未だに決断していない。
中国電力の説明では、政府の方針決定が曖昧で課題が先送りされており現時点で上関原発計画が中止できないとのこと。新しいエネルギー基本計画を踏まえて最終的に判断する。さらに、電力の安定供給を考えると発電システムの多様化の必要性は大きく、原発の重要性は変わっていない。安全を確保した上での原発稼働を引き続き考えたい、とのこと。
政府の「戦略的エネルギー・環境戦略」の決定、および閣議決定を踏まえての判断とのことであるが、脱原発依存の基本的な方向性よりも、脱原発依存にともなう課題ばかりを取り上げて建設を進めようとする主張はとても受け入れがたい。福島原発をどうとらえるかを尋ねても、被災者の皆さんんを思うと胸が痛むとの回答、電力事業者として受け止めが、きわめて不十分。福島原発事故で、原発に関する様々な前提が大きく崩れ変化している。しかしながら、中国電力の説明は福島以前と変わらず、安全神話の延長と言わざるを得ない。大変問題です。
例えば、上関原発事故の被害を間近で受ける祝島住民の皆さんの避難をどう考えるのか。天候が悪い時は、船も使えずヘリも飛ばすことが出来ない。過酷事故を想定して避難計画を立案しなければならない新しい安全基準では、上関原発の立地はとても認められないはず。
以前から指摘がある田ノ浦の希少生物の生息についても、第4次環境省レッド・リストにおいて、ナガシマツボ(環境省絶滅危惧Ⅰ類)をはじめ、新たに多くの希少生物が搭載され、田ノ浦がかけがえのない生物多様性のホット・スポットであることが、改めて確認されました。大変貴重な自然の宝庫、ここを埋め立てる工事はとても認められません。改めて中国電力に訴えました。
上関町民の方々からも、あの福島原発事故を受けて、原発建設反対の声が上がっている。もっと真摯にこうした声に耳を傾けるべきとの訴えもありました。実に30年間の反対運動、手弁当で闘ってきた方々の訴えはきわめて重い。中国電力はもとより、国もしっかりと受け止めるべき。
中国電力は政府の方針を無視をしていないという。(枝野大臣ははっきりと上関建設計画は中止と打ち出したはずだが)いまこそ、エネルギー基本計画において新増設なしの範囲を明確しなければならない。当然、上関原発計画は中止、未来にむかって壊された自然の回復、地域の経済対策等に注力すべき。今後も、経済産業大臣、環境大臣に向けて強く訴えてゆきます。
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